転職に必須とされる「職務経歴書」。「いろんなサイトを調べて書いてみたものの、これでいいの?」といった不安が拭えない方も多いでしょう。
今回は職務経歴書のよくある失敗と改善例、書き上げた後のチェックポイントも紹介します。この記事を見ながら、自分の書いた職務経歴書を振り返ってみてくださいね。
[ 目次 ]
- 1.職務経歴書とは
- 2.職務経歴書のよくある失敗と改善例
- 2-1.ただ経歴を羅列している
- 2-2.応募企業のニーズを満たしていない
- 2-3.自己PRのエピソードが薄い
- 3.職務経歴書が完成したら見る!9つのNGポイント
- 3-1.①履歴書に書いた情報と相違がある
- 3-2.②「職務要約」が短い / 書かれていない
- 3-3.③「職務経歴」が箇条書きされていない
- 3-4.④「職務経歴」の実績が具体的ではない
- 3-5.⑤「自己PR」が今後の抱負になっている
- 3-6.⑥職務経歴書テンプレートを使いまわしている
- 3-7.⑦資格名称が正式でない
- 3-8.⑧退社の理由のみが具体的になってしまっている
- 3-9.⑨枚数が多すぎる
- 4.転職エージェントに添削してもらう方法もある
はじめまして。転職エージェントとして日本全国に向けた職業紹介サービスを提供しているJOBDOOR(ジョブドア)です。
こちらのブログでは転職成功への入り口となるような情報を発信しています。
職務経歴書とは
職務経歴書とは、業務経験とスキルを確認するための書類です。採用担当者は、職務経歴書を通して以下のような点を確認しています。
・これまでどんな仕事にたずさわってきたか
・どのような経験をして、どのようなスキルを身に着けてきたか
・身につけてきたスキルを会社でどう活かせるか
職務経歴書そのものについて更に詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
職務経歴書のよくある失敗と改善例
ただ経歴を羅列している
下記のような職務経歴書はNG例です。
以下の点に留意して、職務経歴書を書くようにしましょう。
職務要約が不足していないか
職務要約とは、職務経歴書の冒頭に記載する、これまでの経歴の要点をまとめた短い文章のことです。採用担当者が職務経歴書を読むときに、大まかな経歴をつかむために必要な文章です。
職務要約では、経験年数や担当部署・担当業務、培ったスキルを200~300字程度でまとめます。ここでは、現在もっているスキルのみを記載し、今後の目標や展望は書かないようにしましょう。
会社の基本情報が不足していないか
正式な社名や資本金などの基本情報が不足していないかを確認しましょう。採用担当者は、求職者であるあなたのことも、あなたが勤めていた会社のことも何も知らない状態で職務経歴書を見ています。
会社名は必ず正式名称で記載し、事業内容や従業員数、売上高や上場・非上場について記載するようにしましょう。
文章に見出しをつけられているか
NG例では、経歴が一言で記載されています。短く書きすぎて具体性に欠けると、あなたの経歴が採用担当者に伝わりません。見出しをつけて、さっと目を通しただけでも伝わるようにしましょう。
職歴が具体的に書かれているか
NG例では、所属部署や実績、職務内容が書かれていないため、どのような仕事をしていたかということが伝わりません。
自分の経験してきた職種や業務の棚卸しを行い、具体的に書きましょう。
「営業部内で売上トップを達成した」と書くよりも、「受注売上金額3000万円/営業部300人中1位」と書くことで、あなたの仕事ぶりがより伝わりやすくなりますよ。
以下のような職務経歴書であれば、採用担当者が見やすく、必要な情報が記載されていると言えます。
ぜひ参考にしてください。
※拡大してご覧ください。
応募企業のニーズを満たしていない
複数の企業や求人に対し、職務経歴書を使い回す方が多くいらっしゃいます。何度も作り直すのが大変な気持ちはわかりますが、的はずれな職務経歴書はあなたの魅力を伝える助けにはなりません。
書類選考で残念な結果にならないためには、企業が求めている人材とはどんな人かを考えて作り直すのが良いでしょう。
例えば過去に、”総務人事”の求人に応募しているにも関わらず、自己PRや職務経歴の欄に、”経理業務”での実績を記載していたというケースがありました。
企業が求めているのは”総務人事”を任せられる人材であり、”経理業務”の仕事ぶりを記載しても、企業でどのように活躍してもらえるかをイメージすることができません。
“総務人事”でどのような業務を担当したか、その上で会社にどれくらいの利益を生み出すことができたか等を記載すると、実際にあなたが働いたときのイメージが伝わるでしょう。
自己PRのエピソードが薄い
転職を考えたきっかけや理由ばかりを書いていて、転職の目的ややりたいことがほとんど書かれていないといったケースもよく見られます。
また、誰でも書けるようなことしか書いておらず、本人しか書けないような具体的なエピソードがほとんどない場合も多いです。
具体的なエピソードが書けない方は以下の手順で書いてみましょう。
1)自分の強みを伝える文章を一言で書く。
2)その強みをどのように発揮し、どのような成果をあげたのかを書く。
3)将来の目標やビジョンを書いて、強みをどのように転職先で活かすかを書く。
文章量の割合としては、転職を考えたきっかけを2割、転職の目的ややりたいことを8割程度の配分で構成すると良いでしょう。
自己PRの書き方の例は以下の記事で紹介しています。
詳しく知りたい方はぜひご参照下さい。
転職に有効な自己PRとは?受かる自己PRのテンプレートを紹介!
職務経歴書は、採用担当者にとって「求職者の説明書」です。あなたがこれまでにどのような仕事をしてきて、次の会社でどのようなことができるかが分かるように具体的に書きましょう。
職務経歴書が完成したら見る!9つのNGポイント
①履歴書に書いた情報と相違がある
職務経歴書と履歴書の内容に相違がないかを確認しましょう。
履歴書に記載のない経歴が職務経歴書に書かれている、履歴書に記載した社名と異なる名称で記載している、といったことはありませんか?
提出書類によって記載内容を変えるということは基本的には避けましょう。
ただし、派遣としての職歴がある方は、記載の方法に注意しましょう。
履歴書に記載する場合は、派遣先のみを書くようにしましょう。
そうすることで履歴書が煩雑になるのを防ぐことができます。
職務経歴書に記載する場合は、「20xx年xx月~現在 派遣先:株式会社△△△△△ ○○支社/○○○○部/派遣元:株式会社□□□□□」のように、派遣元・派遣先をそれぞれ記載するようにしましょう。
重要なのは、読んだ人が正しく理解できることです。
②「職務要約」が短い / 書かれていない
職務要約とは、過去の仕事でどんな成果を上げたか、どのように貢献したかを書くものです。あなたがどのように働いてきたかを伝える文章になるので、必ず書くようにしましょう。
また、職務要約が短すぎると、あなたがこれまでどのような仕事をし、どのような能力をつけてきたのかをイメージすることができません。200~300字程度で、職務内容や経験年数、現職までの経歴をまとめて書くようにしましょう。
また、職務要約の中に自己PRが書かれていたり、「努力した」などの感情を記載してしまったりする方もいらっしゃいます。
今までの経歴を要約したものになるので、感情は入れずに事実を客観的に書きましょう。
③「職務経歴」が箇条書きされていない
職務経歴が長々とまとまりなく書かれているケースもよく見受けられます。職務経歴は箇条書きにするか、多くても20文字程度で記載するようにしましょう。
話を過剰に大きくしたり、嘘を書いたりしないようにしましょう。
④「職務経歴」の実績が具体的ではない
前職での実績が曖昧な書き方になっていませんか?実績を具体的にイメージしてもらうためには、売上や効率など、数字で示せる実績があると効果的です。
効率を数字で示す際は、「何を、いつまでに、どれだけ達成したか」で示します。
例えば、以下のような書き方をすると良いでしょう。
それまで策定されていなかった有給取得制度をつくりあげたことで「1年間で、従業員の有給取得率を50%から80%にする」という目標を達成することができた
「書けることが何も無い」と不安になった方は、転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。
JOBDOORでは履歴書や職務経歴書の添削を行い、内容を考えるサポートも行っています。書いた内容に不安を感じた方は、気軽に相談してくださいね。
⑤「自己PR」が今後の抱負になっている
自己PRの書き方に悩んで、最終的に転職後の会社でやりたいこと、抱負ばかり書いてしまうケースも多くあります。自己PRはあくまでこれまでの会社での経験からアピールできるポイントを書くものです。
転職先でやりたいことを考えるのも大切ですが、まずは転職を希望する企業で活躍できる人材であることを、前職での実績やエピソードを通して具体的に伝えましょう。
⑥職務経歴書テンプレートを使いまわしている
転職エージェントで作成した職務経歴書を他の企業に応募するときに使ってしまう、というケースも少なからず存在します。
職務経歴書を使い回すと具体性を欠いた抽象的な内容になってしまうことがあったり、的はずれなPRをしてしまったりする心配があります。
何度も書き直すのは大変ですが、志望企業に合わせて、職務経歴書は修正しましょう。
また、エージェントの会社名が入っている職務経歴書は、採用担当者の心象に関わるため使い回しは避けましょう。
⑦資格名称が正式でない
「玉掛け免許」や「クレーン免許」など、特定の業界や職種では略称で伝わる資格名称であっても、提出書類には正式名称で記載するようにしましょう。
記載した資格について、採用担当者が詳しく知っているとは限りません。
⑧退社の理由のみが具体的になってしまっている
今の仕事を辞めたいという気持ちが先行し、転職前の企業について悪いイメージが募った結果、退社の理由をとても具体的に書かれる方がおられます。
退社の理由を正確に伝えるのは大切なことですが、詳しく書きすぎると、かえって心象が悪くなってしまうことも。
事実を簡潔に伝えるように心がけましょう。
⑨枚数が多すぎる
職歴や自己PRなど、あらゆる情報を詳細に書きすぎて、職務経歴書が膨大な枚数になってしまう方もいらっしゃいます。
職務経歴書は2~3枚が一般的とされています。7~8枚にもなっている場合は、もう少し内容を精査して書きましょう。
転職エージェントに添削してもらう方法もある
職務経歴書のよくある失敗と改善例、書き上げた後のチェックポイントをご紹介しました。
チェックポイントが多くて難しい、自分では客観的に振り返ることができない、と思った方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
JOBDOORでは履歴書や職務経歴書の添削を行い、一緒に内容を考えるサポートをしています。さらに、面接練習や面接同行も重点的に行い、あなたの転職活動をしっかりと支援します。
一人で悩んだり考えたりせず、お気軽にご相談ください。