今回は、面接で聞かれる質問と対策の考え方についてです。面接ではどんなことが聞かれるのか、またどんな観点からそうした質問をされているかを解説します。一問一答で面接対策をしてしまう方は必見です。
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転職の面接に苦手意識を持っておられる方も多いのではないでしょうか。今回は、面接で聞かれる質問を要素に分けて、質問例と面接官が見ているポイントをご紹介します。
面接で質問される8つの要素をおさえる
転職の面接でよく質問される項目を分類すると、大きく分けて3つにわかれます。
自分のこと、志望する企業のこと、そして自分と企業の相性の3つです。それらの項目を構成する要素は8つあり、以下の図のようになります。
面接で聞かれる質問は、会社や面接官によって異なります。そのため、質問と回答を丸暗記して準備することはあまりおすすめできません。
大きく要素を分類し、その要素ごとに回答を準備しておくと、予想外の質問にも落ち着いて答えられるようになるでしょう。
自分について理解する
生育環境について
自分の生育環境について質問されることがあります。
面接官は、あなたがどのような人なのかを本質的に知りたいと思っています。
幼少期の行動や性格から、それらを探ろうと考える場合があります。
以下のような視点で、生育環境を振り返ってみましょう。
- ・自分はどのように育てられたか
- ・どのような考え方をルーツに持っているか
- ・親からどんなことに気をつけるよう言われていたか
- ・どんなことを応援してくれたか
事前に振り返っておくことで、以下のような質問にも焦らず答えることができます。
<質問例>
・あなたの親や家族について教えてください
・幼少期の経験で今の自分に影響を与えたことを3つ挙げてください
・友人はどんな人が多いですか?また、友人からどんな人だと言われますか?
学生時代の経験
第二新卒の方や、社会人経験が浅い方だと、学生時代のことを質問されるケースがあります。
これも、あなたの本質を知りたいがための質問です。
学生時代に努力していたこと、大切に思っていることとその理由、それらを紹介できるエピソードがあれば、振り返っておきましょう。
以下のような質問が例として挙げられます。
<質問例>
・学生時代に打ち込んだことはなんですか?
・新卒の時は、希望通りの会社に入社しましたか?
・仕事をするうえで大切にしていることはありますか?
社会人としての経験
転職において最も質問されやすいのが、社会人としてどのような経験を積んできたかです。
主に以下のような質問をされることが多いです。
- 1.前職の職務内容、実績
- 2.これまでの苦労
- 3.社内でのコミュニケーション
- 4.転職理由
- 5.他社を受けているか
それぞれの質問において、面接官がどのようなことを知りたいのか説明していきます。
1.前職の職務内容、実績
前職でどのような仕事にどう対応してきたか、そしてどのような実績を残してきたかを質問されることがあります。
これは、自社に入社した際、どのように働いてくれるかをイメージするために聞いていることが多いです。
実績は大きなものでなくても構いません。
ただし、相手がイメージしやすいよう、「売上を10%上昇させた」のように、具体的な数字を入れて説明すると良いでしょう。
<質問例>
・前職ではどのような仕事をしておられましたか?
・これまでに最も成果をあげたことは何ですか?
2.これまでの苦労
仕事では、簡単に解決できない問題に直面することが多々あります。
面接官は、ただあなたが苦労してきたかどうかを知りたいわけではありません。
問題や苦労に対して、どのように対応し乗り越えてきたかを知りたいのです。
それによって、対応力・柔軟性・忍耐力・継続力など、どんな力が優れているかを把握したいと思っています。
ここで注意したいのは、ただの一問一答にならないようにすることです。
どんな苦労をどう解決したか、一連の流れをエピソードで説明することで、あなたの経験を分かりやすく面接官に伝えることができるでしょう。
<質問例>
・今までひとつのことに没頭したことはありますか?
・これまで一番つらかった経験は何ですか?それをどう乗り越えましたか?
3.社内でのコミュニケーション
社内の人とどのように接していたかを聞くことで、コミュニケーション能力があるか、協調性があるかを把握するねらいがあります。
チームで行う仕事が多い会社では、それらの能力に加え、能動的に動く姿勢を求められます。
自分はリーダーとしてチームメイトを引っ張るタイプなのか、指示を確実にこなすことで仕事をすすめていくことが得意なのか、チームの一員になった時どんなところで強みを発揮できるかを整理しておきましょう。
<質問例>
・チームやグループで何かを達成した経験はありますか?
・部下に接する時に心がけていることはありますか?
4.転職理由
転職理由はほとんど必ず聞かれる質問です。
仕事に対し何らかの不満を抱えているから転職を検討している、ということは面接官もわかっています。
現在抱えている不満と同じ不満を持たれないか、すぐに辞めてしまうのではないか、という疑問を払拭するために質問されることが多いです。
給与に不満がある、人間関係がうまくいかないなど、本音の転職理由をそのまま伝えてしまうと、マイナスなイメージを持たれてしまう可能性があるので、注意しましょう。
転職理由を上手に伝えるコツは転職のきっかけは?転職理由ごとに考える転職活動のフローの記事でまとめています。
<質問例>
・なぜ経験のある仕事を続けようと思わなかったのですか?
・なにかトラブルがあって転職を決意されたのですか?
5.他社を受けているか
面接は、転職者も時間をかけて準備してきますが、会社側も時間と人員を割いています。
1人を採用するだけでも、大きなお金が動くものです。
そういったこともふまえて、本当に入社する意思があるのかを確認するために聞かれます。
昔は「御社のみ受けております」といった答え方が美徳とされていましたが、今は何社か受けていることを正直に伝えて良いでしょう。
ただし、志望する企業が第一志望であることや、入社への意欲はしっかりと伝えられるようにしておきましょう。志望する企業について理解する
理念・ビジョン
志望する企業の理念やビジョンに関する質問をされることがあります。
理念に共感してもらえているか、会社を調べてきてくれているかを知ることで、志望度を測るねらいがあります。
あなた自身が大切にしていることと、会社が大切にしていることが一致していなければ、入社した後で「やりたい仕事ではなかった」と感じてしまうかもしれません。
そうした事態にならないためにも、会社のホームページは隅々まで読んでおき、理念とサービス内容については頭に入れておきましょう。
<質問例>
・当社の企業理念を覚えていますか?
・企業理念について、印象を教えてください
営業活動
面接官は、志望者がなにを見て会社を知ってくれたかも知りたいと思っています。
会社が行っている地域の活動やメディア展開について一通り理解しておき、どんな活動がきっかけで企業を知って、どんなところに良さを感じたかを説明できるようにしておくと良いでしょう。
<質問例>
・当社の魅力はどこにあると思いますか?
・この会社でやってみたい仕事は何ですか?
商品・サービス
会社によっては、商品やサービスに関する質問をされる場合があります。
そこから発展して「競合他社はどこだと思いますか」、「自社の強みは何だと思いますか」と深い質問をされることも。
これは、自社の商品やサービスの認知度を知る目的と、志望者が商品やサービスをどう分析しているかを知るという2つの目的があります。
実際にあなたを雇用した場合を想定して、戦力になるかを試されている質問と捉えていいでしょう。
分析と聞くと難しく感じるかもしませんが、まずは商品やサービスを使ってみることをおすすめします。
そのうえで、似たような商品やサービスを探し、違いを考えてみましょう。
違いと一言で言っても様々な観点があります。価格や色、提供しているコンテンツなど、違いを整理することで、強みや弱みが分かってくるかもしれません。
<質問例>
・同業他社ではなく、当社を選んだ理由を教えてください
・当社の商品やサービスを使ったことはありますか?
自分と企業の相性について理解する
どんなに強く「志望する企業で働きたい」と思っていても、それを説明できなければ面接官には伝わりません。
これまでに整理してきた様々な人生経験と、調べて理解した企業のことから、企業のどんなところに魅力を感じているのか、そう感じるに至った経験は何かを志望動機として話しましょう。
志望動機の書き方・答え方は【転職向け】志望動機の書き方・答え方 | 失敗例も詳しく解説で詳しく解説しています。
また、あなたの長所・短所も「あなたが会社にどれだけ貢献できるか」を知るために聞かれやすいポイントです。
答え方の例は転職面接で長所短所を聞かれたら|長所短所をしっかり伝えるためのポイントで紹介しています。
考えたことは文字に起こす
これまで整理してきたことは、頭の中で残しておくだけでなく、ぜひ文字に起こしておきましょう。
文字にすることで、余分または足りない説明はないか振り返ることができ、回答内容を洗練させていくことができます。
また、文字に起こした内容を面接前に見直すことで、気持ちを落ち着けることもできるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?3つの項目と8つの要素をおさえ、自己分析をしっかり行うことであらゆる質問に対応できるようにしておきましょう。
対策をしっかりすれば、本番も落ち着いて臨めるはずです。
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